ハードディスクの故障と教訓
2013年02月28日(木)23時55分
シーゲートのハードディスク
ST31000340AS という Seagate 製の 1TB のハードディスクが故障しました。
「Seagate」というと、PC 自作などを趣味としておられる方であれば、「ああ、アレか」と、すぐにピンとくるのではないかと思われる「ハードディスク大量死」事件が過去にありましたが、そのアレです。
もともとこのディスクは、数年前に2台まとめて購入したもので、そのうちの一台は既に「大量死」の症状が出て「BIOS での認識不能」となっています。
ただそちらの方は、使用開始からそう間をおかずに発生したため、購入店にて代替品「ST31000333AS」への無償交換となりました。
で、残るもう片方のハードディスクが、今になって発症したというわけです。
富士通のハードディスク
思い起こせばさらに昔、「富士通のハードディスクが大量死する」という事件があり、実はこれにも見事に遭遇しています。
この時も2台まとめて購入しており、一年程度経過したあたりで相次いで使用不能となりました。
実はこれに関しては、非常に悔しいというか腹立たしいというか、残念な思い出があり、ネット通販(一応店名はふせます)で購入したのですが、自分が注文していたのは「MPF3204AT」という「大量死」問題が発生しない型番だったのです。
ところが届いたのは大量死する「MPG3204AT」で、その点について問い合わせもしたのですが、「MPF の在庫が無く代替としまして MPG を発送させていただきました」という返事でした。
もちろんその時点では、「MPG」の方にそういう問題があるとは(おそらく)知られておらず、店側に他意はなかったのだろう、とは思っています。
ただそれでも、もしかしたらその時点ですでに、販売側(メーカー・問屋・小売り)には「何故か故障やクレームが多い」というようなことから、「何か問題があるのでは?」といった疑念があり、早く在庫を処分するためにあえて「注文とは違うもの」を送ってきたのではないか?というようなことを、つい考えてしまうわけです。
RAID 1
それはともかく、なぜ両者とも「2台まとめて購入」していたのかといいますと、システムをインストールするメインのドライブは、安全のため「RAID 1」の構成で運用しているからです。
「RAID 1」というのは、2台のハードディスクに全く同じデータを書き込む方式で、「ミラーリング」とも呼ばれます。
2台のハードディスクのうち、1台はバックアップとして使われますので、例えば 1TB のハードディスクを2台(合計 2TB)買っても、「1TB のハードディスク1台」としてしか使えません。
ですので、容量効率という点から見ると、とても「もったいない」のですが、どちから1台が故障しても、もう一台が無事である限り問題なく使い続けられますので、安全性が高くなる利点があります。
ということから、今回もハードディスクは故障しましたが、それでただちに影響が出るわけではないため、とりあえずは故障したディスクを取り除いただけで、そのまま使い続けています。
もちろん、この状態でもう1台に何かあれば「完全に終了」となりますので、本来であれば早く手を打つ必要があるのですが、面倒なため対策は限りなく延期されている状態です(まあ、メインのドライブとは別に、定期的に手動で同期バックアップを取っているサブのドライブがあるため「完全に終了」とまではならない、という事情もあるのですが)。
教訓「別々のメーカーで」
というようなことで、前回のシーゲートの事例に遭遇して以降、ハードディスクを複数台購入する場合には、別々のメーカー(あるいはせめて型番)に分散させています。
これは「RAID 1」に限った話ではなく、「データ置き場やバックアップ領域としてもう一つ追加する」といった場合でも、意図的に今使用中のものとは別のメーカーにしています。
性格的には「全て統一されている」ような状態の方が好みなのですが、それで万一前述のような「はずれ」にあたったりしますと、同じようなタイミングで全て故障してしまうという、とても面倒なことにもなりかねませんので、そういう事態を避けようということです。
ただ確か、「RAID 1」では同一型番のハードディスクをセットで使用することが推奨されていたように思います(これまでずっとセットで購入していたのはそのため)。
ですので、場合によっては「別メーカーのものだとうまく動作しない」ということがあるかもしれませんが、とりあえず自分が使っている RAID システム(AMD のオンボード)では問題はないようです。
また、このシステムには「ちょうど割り切れるような容量(1TB とか 500GB とか)までしか使用しない」というような機能が付いており、それを利用(というより標準でオンになっています)していますので、「新しく購入した替えのハードディスクが、微妙に容量不足で交換できない!」というような事態も回避できます。
教訓「二番目に安いものを」
それともう一つ、今は同じ性能・機能のものが複数ある場合、「二番目に安いもの」を買うようにしています。
というのも、それまではずっと「一番安いもの」を選択していたのですが、その結果「シーゲート事件」に遭遇しました。
「富士通事件」の場合は、販売店が勝手に注文を変更して「MPG(大量死するタイプ)」を送ってきたのですが、しかしあの時も確か「最安値」狙いであれば、普通に「MPG」だった記憶があります(あえて最安値ではない「MPF(大量死しないタイプ)」を注文したのは、それを以前に購入して使用中だったため、同じもので統一したかったからでした)。
一応、この「二番目に安いものを」という教訓について少し理屈をこねてみますと、(すでに書いたことですが)売り手(メーカー・問屋・小売り)の側は、少なくとも消費者よりもは確実に、多くの情報を持っているはずです。
そしてその情報は、PC 情報誌等のメディアを通じて公開されるより前に、「価格」という形で、自分のような一般消費者にも「間接的に」伝達されているのでは?と思ったりするわけです。
まあつまり、「怪しい」ものは、一般消費者がそれを知る前に、少しずつ値下げして売り切ってしまう、というようなことも、もしかしてあるのではないか、と。
確かに、ここまでくるともう完全に「羹に懲りて膾を吹く」状態であるとは自分でも思いますが、価格差がせいぜい数百円程度のものであれば、安心料程度に、験担ぎ(げんかつぎ)として実践しています。
情報収集
などと書いてはみましたが、やはり一番大切なのは「情報収集」であろうことは確かです。
例えば今回の場合、「富士通」の方は半年 ~ 一年の時限爆弾でしたので仕方ありませんが、「シーゲート」の方は、購入時期的に考えて、事前にしっかりと調べていれば、「何かおかしい」というような情報は得られていたのではないかという気はします。
とはいえ、素人が、それもたまにしか購入しないような商品に関して、「うわさ」「口コミ」レベルの段階で、その情報の出所の信頼性まで考慮して判断する、というのはなかなかに困難なことでありますので、こういった対策で自衛を試みる、というのもありかなと思っています。
もっとも、最近はハードディスクメーカーの統廃合が進み、「別々のメーカー」「二番目に安いもの」で分散させようにも「選択の余地がほとんどない」というような状況もあったりするのですが。
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HDDを買うポイントも素晴らしい
Re: タイトルなし
「パソコンが趣味」というような方の多くがそうではないかと思いますが、
自分も何度も「痛い思い」を積み重ねて学習し、
今ではハードディスク(のデータ)は、RAID 1も含めて二重三重四重…で保護しています。
それでもちょっとした油断に不運が重なってデータを飛ばしてしまったりするのですが…。
もっとも、こういった教訓や備えが役に立つことが「ない」のが一番だと思います。
それでは、アオキさんも十分にお気をつけを!